一条工務店さんの家に多く採用されるハイドロテクトタイルと呼ばれる外壁タイル。
このハイドロテクトタイルですが、取り付けられる場所によってはとても割れやすいんです。
今回は入居2年後に点検をしてもらった際に、工事課さんに教えてもらった
- ハイドロテクトタイルが割れやすい場所
- ハイドロテクトタイルが割れやすい理由
- 保証期間や補修の注意事項
などについてお知らせすると共に、私の考えを共有したいなと思います。
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一条工務店のハイドロテクトタイル
一条工務店さんでは、ハイドロテクトタイルと呼ばれる高機能な外壁タイルを採用することが出来ます。
要点を箇条書きにしますと
- 基本的にアイスマートとアイキューブ対応品
- いずれも採用にはオプション料金が掛かる
- 標準の石面調ボーダータイルとは似てるが機能が別物
- 石面調ボーダータイルとの強度差は不明
という感じになります。
その機能面からも、アイスマートやアイキューブで建築される方の多くが採用されているハイドロテクトタイル。
後に触れますが、2017年の夏頃にはリニューアルされて質感などが変わっています。
ハイドロテクトタイルはどのように貼られているのか?
一条工務店さんのハイドロテクトタイルは外壁面に接着されています。
アイキューブやアイスマートは工場で制作された壁を組み立てるような方式で建てられます。
なのでこのように工場であらかじめ壁にハイドロテクトタイルが貼られた状態で上棟される事になります。
ただし壁と壁の接合部やタイルの加工が必要な場所に関しては、ハイドロテクトタイルは貼られていません。
その過程でタイルには微細な目に見えないヒビが入っている場合もあり、これがタイルが割れる原因の1つになります。
ハイドロテクトタイルが割れやすいパネルの接合部
一般的に壁の平面部分に貼られたタイルは、物が当たったりした際にできる「欠け」はあるものの、「割れ」はそこまで多くないイメージがあります。
もちろん割れやすいハイドロテクトタイルですので、
- 大きな衝撃が加わる
- エアコン工事などで力が継続的に加わる
- 日除けシェード用のアイプレートの取り付け
などの理由でタイルが割れる例はあります。
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しかしタイルの不具合を比較をすると、一般的には割れるより表面や角が欠ける事の方が多いのかなと思います。
一方でパネルとパネルの「接合部分」を跨ぐように取り付けられたハイドロテクトタイルは割れやすいんです。
上棟の際にパネルとパネルとの接合部付近はハイドロテクトタイルを手で貼る事になります。
そのような場所に貼られたハイドロテクトタイルは
このように割れが多く発生する事になります。
接合部が割れやすい原因はなぜか?
この接合部は土台となる壁と壁が別れています。
よって壁が動いた際にハイドロテクトタイルに力が過度に加わり割れやすくなるんです。
地震の際に一条工務店のアイスマートやアイキューブは、「ツインモノコック構造」と呼ばれる構造で力を面で受け止めることになります。
壁全体で力を受け止める訳ですが、その壁と壁のつなぎ目は力の加わる際に動きに差が出るものです。
その際の力の加わり方の差により、ハイドロテクトタイルに過度に力が掛かり割れてしまうわけです。
また同一の壁の中でも、ハイドロテクトタイルを貼っているパネルはピースに分かれている場所もあります。
この場合も条件が揃うと割れやすい可能性がありそうです。
これは我が家を担当してくださった監督さんも仰っていましたが、
- 2階建てなど壁の高い部分
- 吹き抜けなどの壁
- 平屋でも太陽光パネルを設置した片流れ屋根の壁
などは力の掛かり具合により、このようなタイルの割れが発生する可能性が大きくなるとのことでした。
この辺はタイルに関わらず内装の壁紙などにも同じような影響がありそうですね。
そういう点で平屋は比較的割れにくいとの事でしたが、我が家の例を見ても無い訳ではないという事です。
ハイドロテクトタイルなど外壁の保証期間
このようなハイドロテクトタイルなど外壁部分の補修に関しては、一条工務店さんではどのような扱いになっているのでしょうか?
手元にある保証書を確認してみると、基本的には「2年間」という期限が設定されています。
なので一般的には、我が家のように2年経過時の点検訪問にて対応してもらう事が多いのだと思います。
我が家でも保証期間内に発生してしまったハイドロテクトタイルの割れ。
工事課の方からは補修しますよ!と言って頂きましたが、私はこの割れたタイルの補修はしなくて良しとしました。
ハイドロテクトタイルの補修のデメリット
ハイドロテクトタイルが割れているのは、災害や施主に責任が無ければ正常な状態ではないでしょう。
なので保証期間内に補修をお願いすれば、ほぼ補修対象になると思います。
一方でハイドロテクトタイルの交換に際しては、デメリットが全く無いわけではありません。
ハイドロテクトタイルの色合いの違い
ハイドロテクトタイルは、タイルにかけられる釉薬を焼き上げて作られています。
なのでこの焼き上げられたタイルのロットにより、同じ色でも若干の色あいの違いが出てくることに。
もちろんタイルを補修する際にはできるだけ近い色合いのタイルを使うことになります。
例えば外部のタイマーコンセントを追加した際に貼り直したハイドロテクトタイル(ピンク)ですが
このように若干の色あいの違いが出て薄くなっているのがおわかりでしょうか?
これも慣れれば気にならなくなると思うのですが、色の違いが出るのは間違いありません。
また2017年夏頃のハイドロテクトタイルのリニューアルにより、旧タイプのハイドロテクトタイルの在庫も少なくなってくることでしょう。
旧タイプのハイドロテクトタイルの補修の際は旧タイプの在庫を使うという事。
新旧の質感の違うタイルが混ざる事は基本的には無いそうです。
しかし納得できる色合いの近いタイルが見つかるかの確証は無いでしょう。
ハイドロテクトタイルの性能面には問題がない
また大きく割れたり崩れたりしなければ、ハイドロテクトタイルが割れてもその効果に違いはないでしょう。
そもそも細かい部分は割って加工して使っているハイドロテクトタイル。
多少割れているからとはいえ、性能面に違いが出るとは思えません。
ただし割れた部分が崩れてきてボロボロになるのであれば話は別です。
その際はしっかりと補修をお願いしたいなと思います。
根本的な解決ではなくまた割れる
今回のハイドロテクトタイルの割れやすいパネルとパネルの接合部分。
この根本にある構造的な問題は、現状では簡単に改善することはないのだと思います。
しかし我が家の場合、この割れやすい場所を補修したとしても大きめの地震でも起こった際にはまた割れてしまうんだろうなと思ってしまいました。
割れを見つける度に修理のお願いをする事も出来ます。
しかし作業に立ち会う手間などを考えるとそれも面倒に思えてきます。
割れた部分から雨漏りなどするのであれば慌てて補修するんですよ!
しかし基本的にタイルが割れているだけで毎日の生活にはほぼ影響が無いのです。
しかも言われないと分からないほどの微細なヒビも多いのです。
ハイドロテクトタイルは目立つ場所だけ補修する
このように我が家では、ハイドロテクトタイルの接合部の割れに関しては「補修しない」という選択をしました。
もちろん割れているのは嫌!という方は保証期間の目安となる2年でチェックをしてもらい、しっかりと補修してもらうと良いでしょう。
しかし今回の割れていた部分は、私も2年の点検訪問の際に監督さんから言われて初めて気づいた事です。
それだけ普段の生活では全く気にしなかった事です。
我が家に関しては
- 玄関付近など毎日の生活で目立つ、気になる場所のタイル割れ
- 割れた部分がボロボロになって目立つタイル
に限っては補修を相談したいなと思っています。
また保証期間は直営の一条工務店さんでは基本的に2年に設定されています。
その期限が過ぎていたとしても気になって補修をお願いしたい場合。
そんな時はまず、担当営業さんや工事課さんを通じて相談してみると良いのかなと思います。
[…] 一条工務店のハイドロテクトタイルが割れやすい場所とその対処法 […]