ただでさえ憂鬱になりがちな雨。
玄関で傘をたたんだり鍵を開けたりする際に雨の入り込みはとても気になるものです。
我が家で建築をした一条工務店さんのi-cubeでは平屋だったこともあり間取りの関係で屋根のようなものがありませんでした。
しかしそれではあまりに不便だと思い坪単価計算に入らないギリギリの範囲で屋根を作ってもらいました。
しかしそれだけでは雨の入り込みが心配だったのです。
なので私は陸屋根の軒部分を料金が掛からないギリギリの範囲で伸ばしてもらい雨をしのげる部分を増やしてもらいました。
この記事をご覧いただくと
- 一般的な雨よけの軒設計
- 追加で軒を伸ばす方法
- どれだけ雨よけになるか
- 雨よけを増やす思わぬメリット
などから雨よけに必要な軒や庇の長さを提案したいなと思います。
45cm→23,000円
65cm→34,000円
という金額の情報を頂いておりますが、詳しくは設計さんなどにしっかりと確認をお願い致します。
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一条工務店の平屋の軒の設計図
それでは一条工務店のi-cubeで建築した平屋の玄関ポーチ付近の軒の設計図をご覧下さい。
親子ドアに対応した横長の玄関ポーチになっております。
我が家では一条工務店のi-cubeで平屋を建築をしております。
一条工務店ではi-smartやi-cubeなどの2×6工法の場合は2階建ての場合は総2階建てが基本になるのかと思います。
我が家のような平屋の場合はそのような方法が取れません。
屋根形状によっては庇などを延長する方法もありますが我が家の場合は玄関部分が陸屋根でした。
そのような場合に次に紹介するような構造上で問題のない長さで軒を出してもらう方法が採用される事が多いでしょう。
軒を出して雨よけとする方法
我が家のように平屋で陸屋根形状になっている場合に軒を作れる範囲は図面上でいう約1マスが限界になると思います。
これを超える長さの軒を作るには構造的な問題で袖壁が必要になりそうです。
袖壁を作ると平屋の場合は坪単価の1/2の費用が発生することになります。
これだけの範囲に坪単価の1/2が掛かるとかなり大きな出費になってしまいますね。
なんて思ったのですが
柱的なものでも袖壁と同じように坪単価が掛かるようでした。
ということで我が家はこの方法でこれ以上軒を延長することを断念しました。
軒の更に先を延長してもらう
一般的に軒を作ってもらえる図面上で1マス分の範囲では雨よけとしては不安に思っていました。
そんな中で過去に拝見した施主さんからヒントを得て軒のさらに先端部分を延長してもらう相談をしました。
こちらが設計当初の玄関ポーチ上の陸屋根部分の設計図になります。
このように通常のi-cubeではその名の如くcube(箱型)のような形状になっており屋根と呼べる部分が全くありません。
それによって出来上がった図面がこちらです。
ここまでが一般的な軒の長さになりますね。
そしてここからがポイントです。
そうすると図面ではこのようになります。
結果的にはご覧の通り壁心からの計算ではありますが雨樋を含めて
- 玄関ポーチ 約55cm
- 玄関側面 約86cm
だけ軒を延長することが出来ました。
軒を延長した玄関
こちらが実際に出来上がりました玄関ポーチ付近の屋根の出来栄えになります。
一般的に出せる約1マス分の屋根。
そこから更に軒延長をして雨よけの部分が広くなった屋根が出来上がりました。
見た目にもかなりの違いを感じると思います。
それではこれだけの軒の長さでどれだけの雨よけになるのかを見てみましょう。
雨よけの効果から本当に必要な軒の長さを考える
実際に雨が降るとこの延長した軒の効果を大きく感じることができます。
シトシトというか、ザーザーというか、いわゆる普通の雨が降っている場合を考えると我が家で雨をしのげる範囲はこのようになっています。
若干見にくい写真で申し訳ありませんが雨に濡れている範囲はこのようになっています。
濡れている範囲自体はもうちょっとあるんですが常に雨が当たる部分というのがこの位の範囲になります。
玄関ドアを開けるとちょうど雨が当たらない範囲で扉が開いているのがわかると思います。
ちなみに玄関ドアを開けた時の上の様子って気にされたことありますか?
ちょうど約1マス分の屋根を作った分の範囲になるんですね。
軒や庇の延長では雨は完全に防げない
いくら風の影響が少ない場合を前提に考えているとはいえ雨の入り込みが全く無いわけではありません。
どうしても若干の雨の入り込みはあります。
我が家の場合でもそれなりの強さの雨が降ると若干の吹き込みは有る訳です。
これはつまり玄関ドアを開ける時などにも雨に当たる可能性があるという事です。
標準的な軒の長さでは玄関を出てから雨をしのげる範囲は物凄く小さな範囲となるということです。
実際にはさらに風が吹き込んでくる場合もある訳で
- 玄関の外で幼稚園のバスを待つ
- 濡れた傘を閉じる
- 玄関ドアの鍵を開ける
- ポストから郵便物を取る
などのシチュエーションでは雨よけの効果を感じられない場合も増えそうです。
軒を延長してもらったカーポート方面
こちらは玄関ポーチを出てからカーポート方面に軒を延長してもらった部分になります。
こちらを見ても分かるように家の脇を通ってカーポート方面に歩いていけるだけの雨を凌げる通路がしっかりと出来ています。
カーポートをもっと家の外壁に近づけて設置し雨が当たらないようにする事も出来たんですけどね。
- メンテナンスで外壁に足場を組む際の作業性
- 冬季のカーポートの雪下ろし
などを考えてあえて間隔を開けたんです。
結果として雨に当たる部分は出来てしまいましたが一歩踏み出せば済む場所ですし施工としては正解だったと思っています。
これから見ても軒を延長するメリットは多大だと思います。
さらにお気づきでしょうか?
我が家では基本的に窓を空けない生活をしています。
しかし普段から窓を開ける方にとってはこの雨に当たらない部分を作れるのは突然の雨などにも対応出来る点からも大きいのではないでしょうか?
まとめ
一般的に玄関の雨よけというのは図面で言う1マス幅で設計される事が多いと思います。
しかし我が家では玄関部分が陸屋根という形状になっていた為にこのような方法で軒を延長する事が出来ました。
結果として思った以上の雨よけの効果があり満足度が非常に高い施工になりました。
しかしながら総2階建ての場合は私のように簡単に軒延長は出来ませんよね。
今回の方法は全ての方に通じる方法でないことは分かっています。
みんな普通に作れる屋根はコレだけだからこれで十分ですよ!っていう訳ではないと。
様々な条件があると思うのですが玄関付近の雨よけ対策としては外構面で許されるのであれば
- カーポートと玄関ポーチを出来るだけ近づけて設置する
- 風の入り込む場所に目隠しフェンス的な物を配置してみる
- テラス屋根的なものを取り付ける
などの方法が取れると良いなと思います。
対応できるならば是非ともおすすめしたい施工というか計画です。
玄関付近の雨よけというのは生活において満足度が高い大事な計画だなということをお伝えして今回の入居後Web内覧会とさせて頂きます。