今回の間取り設計失敗例は玄関ポーチのドア周りの失敗例になります。
家の顔である玄関ドア周りには色々な物がありますよね。
- 表札
- インターホン
- 郵便ポスト
- 照明
設計時には図面などからその出来栄えを一生懸命に想像するわけです。
しかし今回の事例は図面からは判断しにくい思わぬ物が原因で玄関ドアに接触するものが出来てしまった例になります。
その為に玄関ドアが全開に出来なくなった訳ですね。
それだけではありません。
玄関ドアが原因で色々な物を破損してしまう可能性もあるのです。
なぜそのような事が起こってしまうのか。
その原因と出来うる対策を紹介してみたいなと思います。
間取り設計失敗例シリーズのおことわり
この記事の目的は間取り設計時に気づきにくい問題点を改めて確認する為の物です。
過去に建築された方などの事例や実際に住んでからの失敗・後悔点を参考にしてその問題点を確認するためのものです。
また過去事例にとらわれず、間取り設計中に気をつけたいポイントなども紹介していきたいと思っています。
紹介する内容については成功・失敗の捉え方が人により変わる点もあります。この相違は生活習慣の違いだったり感性の違いなどにより発生するものです。
失敗と思わない方も人によっては問題点と捉えかねない事案であるという事でご了承下さい。
これにより紹介した方を蔑んだりするような意図が全く無いことを予めご了承下さい。
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玄関ポーチ周りのおさらい
私が表題にあるように玄関ドアが思わぬものに接触してしまうと気づいたのは家が引き渡されて約1ヶ月後の引っ越しの際でした。
まずは我が家の玄関ポーチ周りがどんな様子なのかを紹介してみます。
玄関周りの間取り
我が家の玄関周りの設計図はこのようになっています。
土地の形も関係しておりましたが細長い玄関ポーチになっていますね。
車椅子でも余裕を持って入れるように出来うる限りの余裕をもたせて設計をしました。
またポーチ階段は動線を考えて2方向に設置しました。
実際の出来栄え
これが実際に出来上がってみるとこのようになりました。
概ね想像通りに出来上がったと思います。
間取り設計の関係でキッチン換気扇の換気扇口が玄関ポーチにありますがこれは設計時から納得した上での設計になっています。
我が家でこの換気扇の位置を移動したとしてもお隣さんの換気扇ダクトも玄関前にあるので状況に変わりはあまりありませんでした。
陸屋根の軒を最大限に伸ばしたのが良かった
我が家の玄関ポーチで設計時において一番良かったことが陸屋根部分の軒を最大限に伸ばした事です。
先ほどのWeb内覧会でも紹介しましたが、軒が伸びたことによりどれだけ雨に濡れなくなったのかはこちらの記事で紹介させていただきました。
一般的にオプション料金や坪単価範囲に含まれないように軒を出すには図面でいう1マス分しか出すことが出来ません。
しかしそれでは雨が吹き込み玄関ドア周りで雨を凌ぐことは出来ません。
CHECK
バルコニーなどを使って玄関ポーチ上の屋根を作った場合は不可能ですが、我が家のような形状で屋根を作った際には是非とも「最大限に軒を出して下さい」と設計さんにお願いしてください。暮らしてからの満足度が格段に変わりますよ。
引っ越しの際に気づいた失敗
我が家は家を引き渡してから外構を終えた後に入居したので引っ越しをするまでに1ヶ月程の時間がありました。
そんな中で今回の失敗例に気づいたのはその引っ越しの際に行ったある行動でした。
それは玄関ドアを全開にした時の事でした。
大きな荷物を何度も搬入することから玄関ドアを開けっ放しにしようと思い初めてドアを全開にしたのです。
その時でした。
「ガツン!!」
っとどこかが接触する音がしたのです。
最初は何の音なのかさっぱり分かりませんでした。
しかし音の原因は直ぐに分かりました。
ここの部分です。
玄関ドアとキッチン換気扇の換気口が接触していたのです!
接触した理由を冷静に考えてみる
なぜ引き渡してから暫く気づかなかったのか?
いやー最初は何でここが接触するんだよって頭が真っ白になりました。
まずは引き渡してから何度も出入りしていたはずなのになぜ今まで換気扇と接触しなかったのか。
それは普段は玄関ドアを全開にする機会など無かったのですね。
この時期は11月頃で外気も冷え込んできて床暖も稼働していましたし玄関ドアは極力開けないようにしていました。
今回は引っ越しという事で初めて玄関ドアを開放したままにしようと全開にしたわけですね。
実は外構工事の際に郵便ポストを取り付ける時には玄関ドアが接触しないのかを確認するためにすぐに手前までドアを開けていたのですけどね。
奇跡的に?その時は当たらずに気づかなかったのですよね。
CHECK
宅配ボックス程ではありませんが多用途な郵便物に対応できる郵便ポストを紹介した記事はこちら。
図面を確認してみる
それではこの現象に設計時には気づくことが出来なかったのでしょうか?
改めて図面を確認してみましょう。
うーーーん、どうでしょうか。
皆さんはこの図面から気づくことが出来るでしょうか?
考えられる理由を何点か挙げてみましょう。
玄関ドアの開く表示が一部に留まっている
1つ目は玄関ドアの開く範囲の表示が途中までになっていますよね。
これはドアの表記としては一般的な物だと思います。
むしろ普段の開く範囲というのは精々この範囲なのかなと思います。
しかし実際にはこのぐらいまで普通にドアは開くわけでありまして。
そこまで気が付けばよかったのですが私には頭が回りませんでした。
換気口の表記が無い
実際に換気口というか換気扇の表記はあるんですよ。
これが換気扇(換気口)の表記ですよね。
でも実際に取り付けられているのはこんな換気口なわけです。
このように壁面から出っ張っているんですよね。
しかしそのような表記(点線など)は全く見当たりません。
なのでこの図面からだけ見ると外部換気扇が出っ張っているという認識が設計時には全くありませんでした。
もちろんキッチン換気扇の換気口に限らず以下の換気口関係は出っ張るような表記は図面上にはありません。
- 差圧換気口
- ロスガード換気口
- トイレ換気口
- 浴室換気口
ほとんどの場合が扉の開け締めなどにはあまり関係のない場所にあるんですけどね。
これも理由の一つと考えられそうです。
我が家の事例で考えられる対策は?
現状で対策出来ることはほとんどありません。
せめて換気口と玄関ドアが接触するところに緩衝材でも貼っておくぐらいでしょうか。
しかし普段の生活において不便があるか?と言われると我が家の場合はあまりありません。
そもそも玄関ドアを全開にしない
我が家の事例に限ってみると換気口と接触するのは玄関ドアを全開した時だけです。
しかし入居してから引っ越しまで丸1ヶ月もその失敗に気づかなかったように普段は玄関ドアを全開にするようなシチュエーションはほとんどありません。
なので普段の使用に限っては不便は全くありません。
ドアの開く範囲を固定
玄関ドアを開けて開いたままに固定できる範囲(位置)というのは玄関ドア側の調整にて設定可能です。
現に我が家においてもキッチン換気口に接触する手前で玄関ドアを空いた状態に固定することが可能です。
この場合は自分で接触しないように気をつけるだけで済みそうではあります。
接触する物の種類と場所によっては通用しない
我が家においては今回の事例は以下の通り
- 接触するもの→キッチン換気口
- 接触する場所→玄関ドアを全開時
という事で自分で気を付けさえすれば良い事例でした。
しかしこのような場合にはとても困ることになりますね。
- 接触するもの→デザイン照明
- 接触する場所→ドア半開時
これに加えてお住まいの地域柄などによりますが
- 風に煽られやすい立地
などが加わるとその危険性は高まります。
デザイン性の高い照明の場合
玄関は家の顔とも言いますよね。
こちらにデザイン性の高い照明を採用されたい方も多いでしょう。
そもそも照明関係は電気図面で具体的な大きさなどは確認が出来ませんよね。
こんな感じの出っ張った照明を採用する場合には特にも注意が必要なのかなと思います。
またこのようなデザイン性の高いものでなくても一般的なブラケット照明なども壁に設置する際は出っ張りますよね。
子ドア側の場合
例えばこの方の場合は玄関に対してこのような場所に照明を設置されています。
親子ドアで子ドア側に照明を設置するのは親ドアを開けた際にも明るさを確保できますので一般的な取付位置かなと思います。
一方で取付位置によっては子ドアを開けた際に照明に接触する可能性があるでしょう。
POINT実際に小ドアを開ける事なんて引っ越しの時ぐらいの事が多いのであまり気にならないポイントではあると思います。
親ドア側の場合
逆に親ドア側にこのような照明などの出っ張りがあった場合には要注意かなと思います。
このように玄関の親ドア側に壁などが隣接している場合です。
通常は親ドアに隠れる位置にはドアを開いた際に隠れて暗くなってしまうので照明などはあまり設置はしないのかなと思います。
しかし照明(電気図面関係)の計画時にはそこまで気づかない可能性だって十分あります。
例えば玄関へのアプローチがこの方向だった場合はどうでしょう。
お気に入りの照明を正面に出したくて何気なくアプローチから正面に見える壁に照明を設置する方がいらっしゃるかもしれません。
風に煽られた場合に要注意
ここまで紹介したように玄関ドアが何かしらに接触する可能性は十分にありえると思うのです。
しかし一般的に玄関ドアを全開にする機会というのはそこまで多い訳ではないと思います。
ドアを開けっ放しにしようとする際もドアの調整により何かに接触する前の段階で開けっ放しに出来るようになっているかと思うのです。
しかし常日頃から風が強い地域だったり突風が吹き込んだ際に玄関ドアが思わぬ速さで開いてしまう可能性は否定できませんよね。
なのでその開閉には十分に注意が必要なのかなと思います。
玄関ドアに対する対策
という事で基本的にはそこまで全開にする事の少ない玄関ドア。
照明などの設置位置にもよりますが一般的には普段から気をつけていればそこまで接触の可能性は無いのかなとは思うのです。
特にも子ドア側なんてまず開け閉めが無い場所ですからそこまで気にする必要は無いのかなと思います。
しかし普段から気を付けていてもその時は突然やってきますよね。
- 突然の突風
- 子供が全力で開けてしまう
- 接触に気づかない来客が豪快に開けてしまう
そんな時には物理的にガードする事も出来ないわけではありません。
ドアストッパーの設置
玄関ドアが壁に接触する前に物理的にドアをガードするストッパーを取り付けることも可能なようです。
この方は設計士さんの提案によりこのようなドアストッパーを設置されたようです。
ドアストッパーというともっと無骨なイメージもありましたがこちらは自然と設置されているようですね。
図面上にはこのように施工マークにてドアストッパーを設置するような指示になっているようですね。
使用されている部品はこちらの商品になりそうです。
この方は施工マークとして図面に入っているように部品の取り寄せから取り付けまでを全て一条工務店さんにお願いされたようですね。
私が紹介した部品代よりも高いのは取付費用などが入っていますので当然の価格かなと思います。
取り付けにあたっては玄関ポーチのタイルなどを加工しなければいけませんので出来るならばハウスメーカーさんにお願いしたほうが間違いがないと思います。
このようにドアの開く方向にどうしても守りたい物があるのであればこのようなストッパーを検討しても良いのかなと思います。
POINTあくまでオプション外の特別施工なので設計士さんなどとよく相談されるようにお願い致します。
破損時に備えた火災保険契約
今回の破損に備えた対策という訳ではありませんが一つ出来る対策があります。
それはもしも破損したときの為に保険に入っておくという事です。
なにもこの玄関ドアに対する為だけに保険に入れと言っている訳ではありませんよ。
家を建てると必ず火災保険に加入すると思うのです。
その際に保険内容として「破損等のリスク」に加入する事をおすすめしております。
これは「不測かつ突発的な破損や汚損に対して支払われる保険」という事で今回の事例に有るような突発的な破損に対しても有効な保険なのかな?と思うのです。
一条工務店の提携保険会社である東京海上日動火災保険さんに補償内容をお聞きした所このような回答でした。
突風により玄関ドアが突然開いて照明などを破損した場合
この場合は火災保険の保証内容にある「風災」にて対応が可能との事です。
「風災」に関しては台風などの強風でカーポートが破損したなどの場合に対応出来ることから我が家では迷うこと無く契約をしました。
「風災」が適応された場合には東京海上日動火災保険さんの場合には免責金額の設定がありませんので持ち出しのお金が無く対応してくださるそうです。
うっかり玄関ドアを全開にしてしまい照明などを破損した場合
一方で子供のうっかりミス等で照明などを破損した場合には「破損等のリスク」に加入していればそこから補償を受けることが出来ます。
この場合にはその契約内容によって指定された「免責金額」を支払う可能性があります。
我が家においてはいざという時に保険を使いやすいように最低金額の5,000円に設定しています。
よって5,000円を支払うだけで照明などの修繕に対して対応してくれる事になります。
このような場合意外にも「破損等リスク」というのは
- うっかり物をぶつけて壁に穴を開けてしまった
- うっかり壁紙を破ってしまった
- うっかりテレビを倒して壊してしまった
などという毎日の生活に密着した事例に対して適応できる可能性がある補償になります。
火災保険のお見積りの際には是非ともご検討されることをお薦めしたいです。
CHECK
我が家で火災保険を検討した際に「ほけんの窓口」で相談した際に是非とも進められたのが「破損等リスク」でした。
まとめ
今回は玄関ドアを開けた際に思わぬ物に接触してしまう事例を紹介してみました。
今回の事例の主な原因としては
- 図面上でドアの開く範囲が全て記載されていない
- 接触する可能性のあるものが図面上で確認が出来ない
という点にあるのかなと思います。
玄関ドアというのは普段は最小限の開閉だけで済むものです。
なので一般的には何かに接触するまで開閉することは稀でありそこまで頻度が多い訳ではないと思います。
しかし思いもよらない理由で気づかずにドアを全開にしてしまい接触する可能性は完全に無くなるわけではありません。
その場合に我が家のように換気口に接触するレベルであれば良いのです。
しかしデザイン性の高い照明などは接触の衝撃で割れたり曲がったりという可能性が出てきてしまいますよね。
その「思いもしない」場合に備えてどのような対策を取るのかは施主さん次第なのかなと思います。
そんな事ももしかしたらあるのかもしれない。
- ただ気をつけるだけにする
- ドアストッパーを設置する
- 火災保険などでいざという時に備える
いざという時に備える計画を考えながら設計されて欲しいなと思います。
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