最近はオール電化住宅を選ぶ方も多いですよね。
一条工務店さんで特徴的な全館床暖房だけでなくエアコンでの24時間全館冷房もかなり浸透してきたと感じます。
オール電化住宅の場合は「電気料金」というものだけに注目することで毎月の生活に必要な光熱費を比較することが可能です。
そして新築一戸建てを初めて建築する人は資金計画の面からも電気代が気になる方も多いと思います。
という営業トークを不安に思い調べてみようという方も多いと思います。
実際に我が家で建築した一条工務店さんではブログやInstagramなどで電気料金などを公開している人も多いです。
しかし他の方の電気料金を聞いて一喜一憂するのはちょっと間違っていますよ。
この記事を読んでいただけると
- 電気料金だけで比較ができない理由
- 電気料金に差が出るポイント
- 我が家の電気料金と電力使用量
などがお分かりいただけるかと思います。
新築前に想定していた電気代を大きくオーバーしてしまって
という後悔をしないように。
また入居済みの方でも自分の家の電気は使いすぎなのか?などと動揺しないように。
他の方の電気料金を見聞きする際に気をつけたい点が分かるような記事になっております。
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一条工務店の28坪・平屋の電気代
我が家は一条工務店さんのi-cubeという家で約28坪の平屋を建築しました。
まずは手始めにオール電化で建てた我が家の電気料金と買電量をご覧ください。
- 7月 9,923円 327kWh
- 8月 11,954円 408kWh
- 9月 10,649円 349kWh
- 10月 11,490円 394kWh
- 11月 14,520円 543kWh
- 12月 17,239円 715kWh
- 1月 22,853円 972kWh
- 2月 22,847円 964kWh
- 3月 16,171円 689kWh
- 4月 12,727円 515Kwh
- 5月 12,018円 440kWh
- 6月 10,360円 336kWh
28坪の平屋なので一般的に多そうな30坪台のお宅の場合はプラス数千円ぐらいかな?なんて考えそうです。
しかしこの電気料金には大きな落とし穴があるんです。
それはこれから紹介する項目において各地域・家庭により大きく電気料金が異なるからです。
エコキュートのお湯の使用量
まずは誰でも思いつきそうな暮らす人の数や生活の仕方からくる電気料金の差です。
もちろん生活時間の違いなどは電気料金に影響があります。
しかしその割合はそこまで大きくないのでは?とも思います。
その中でも電気料金に一番影響があると感じるのが「お湯の使用量」でしょうか。
一般的にエコキュートの沸き上げは早朝に行われていると思います。
どのご家庭でもエコキュートでお湯を湧きあげる際の電力消費は大幅に跳ね上がると思います。
全館冷房・全館床暖房の使い方
全館冷房がしっかりと出来ているか?
猛暑が続きエアコンをフル稼働される方も多いと思います。
我が家ではリビングエアコンをメイン・寝室のエアコンをサブとして24時間全館冷房をしています。
全館冷房については色々な方がトライをされていますね。
しかし多くの場合ではしっかりとエアコンを使えていないのでは?と思うことが多いです。
しっかりとした全館冷房=全館除湿が出来ていなければその意味はありません。
エアコン1台を基本として全館冷房をする際を考えてみましょう。
連日猛暑日が続くような真夏の場合に我が家のRayエアコンでは
- 1時間当り 400W前後
- 1日当り 9.6kWh前後
の消費電力が必要になるようでした。
もちろん2台目のエアコンを稼働させるとその分の料金はプラスになります。
※猛暑日のような酷暑の場合であり30℃前後の場合には消費電力はもっと低いようです。
太陽光発電なし、全量買い取りの方はこの程度の電気料金はまともに上乗せになると思います。
このような条件で全館冷房で電気料金が1万円程度で済んでいる方はエアコンをほとんどまともに使えていない方という事になりますね。
全館床暖房
床暖房によって掛かる電気料金というのは多くは
- 設定温度
- 外気温
- 間取りや窓配置からの断熱性
などが大きく関わってくると思います。
一条工務店さん以外の方で全館床暖房などを採用される方は少ないと思います。
しかし「冬季の暖房」は熱が逃げる窓の性能や大きさ、またQ値などの家の性能によっても変わると思います。
電力プランの契約内容の違い
電力の自由化とは言われるものの、多くの方はお住まいの地域の電力会社から電気を買うことになるかなと思います。
電力会社の違いだけでなく、同じ電力会社でもその料金プランによって電気料金は大きく変わることになります。
例えば東京電力さんでは「スマートライフ」系の電力プラン1択になりますよね。
一方で私の契約している東北電力ではオール電化対応でも暮らし方により数種類の電力プランの選択肢があります。
関連 太陽光発電が余剰契約の場合に最適・おすすめなのはどんな電力プランなのか?
全量買取・余剰買取の違い
太陽光発電の売電契約の違いは大きな差となって現れます。
全量買取の場合
全量買取契約とは
- 消費する電力は全て買う
- 発電した電力は全て売る
という契約になりますね。
当たり前のように思えますが注意したい点があります。
オール電化対応プラン場合の電気料金は一般的に
- 昼間が高く
- 夜間が安い
という形態になっていると思います。
逆に言うと昼間の電気料金がすごく高いので全館床暖房などの場合はタイマー設定などで夜間に温めるなどがポイントになりそうです。
関連 秋の寒さはエアコンよりも床暖房!意外と安い電気代とおすすめ設定を紹介
また全館冷房に関しては主に電気料金が高い昼間に使用量も増えるであろうと思われます。
余剰買取の場合
一方で余剰買取とは
- 発電中に消費した電力は発電分から使う
- 発電分より多く使うと電力を買う
- 使った電力で余った分(余剰分)を売る
- 発電のない夜間は電力を買うのみ
という契約になりますね。
注意したい点は自分で使った分は売電できませんので「売電額」としては減ってしまう点ですね。
近年の売電単価が下がってきた現状では日中の電力も売らずに使ってしまったほうが特する方も多そうです。
とはいえ太陽光パネルの搭載量によっては日中にほぼ電力を買わずに済むのは確か。
全館冷房の電気料金がおおよそ7,500円と紹介しましたが、余剰買取の場合に日中の買電がほぼ無いと考えるとザックリで5,000円ほどは電気料金が少なく見えるのかな?と思います。
私が余剰買取の方の電気料金を考える時にはおおよそ5,000円ほどプラスなのかな?と思って見ています。
パネル搭載量からくる基本料金の差
電気料金というのは大雑把に言うと
基本料金+使用料金+その他費用
というような内訳になっていると思います。
もちろん使った分の費用が発生するのは当たり前なのです。
しかし「太陽光パネルの搭載量と契約」によって基本料金が跳ね上がる事をご存知でしょうか?
余剰買取の場合は基本料金が上がる!
全量買取は
- 発電は全て売電
- 使った分は全て買電
というように系統が分かれます。
つまり買電と売電の分電盤の系統が完全に別れています。
一方で余剰買取の場合は
- 発電する中で売電と買電が一緒になる
というように同じ系統で作業が行われます。
つまり買電と売電の分電盤の系統が同じになります。
その為に太陽光パネルの搭載量が増えれば増えるほど契約kWを増やさなければなりません。
すごく当たり前のことのように思えますが、私は一戸建てを建てて請求が来るまでこのカラクリに気づきませんでした。
この記事を書いている2018年現在では多くの場合10kw以上の太陽光パネルを載せて20年固定の余剰契約にする方が多いと思います。
それでは太陽光パネルを
- 5.5kW搭載
- 14.5kW搭載
の場合に代表的な電力会社ではどれだけの基本料金に差が出るのかを比べてみましょう。
東北電力:よりそうサマーセーブ
我が家の契約している東北電力の電力プランではオール電化は「よりそう+シーズン&タイム」がおすすめされています。
しかし大容量パネルを搭載した余剰買取の場合には「よりそうサマーセーブ」が一番安い電力プランになりそうです。
実際に1年間使ってみての比較からわかったことですがこちらの記事をご覧ください。
関連 太陽光発電が余剰契約の場合に最適・おすすめなのはどんな電力プランなのか?
こちらのプランで基本料金を比較した場合に主開閉器契約の場合は
- 5.5kW → 1,404円
- 14.5kW → 3,564円
- 差 → 2,160円の増
というように毎月2,160円の差が出ることになります。
東京電力:スマートライフL
東京電力ではスマートライフプランから2018年8月現在ではスマートライフS/Lのプラン選択になりそうです。
プランの比較をしてみると
- 5.5kW → 1,685円
- 14.5kW → 4,493円
- 差 → 2,808円の増
というように毎月2,808円の差が出ることになりそうです。
こちらの東京電力さんの電力プランに関してましては閑古鳥さんも記事にされてますのでご覧下さいね。
関連 東京電力のオール電化向け新プラン「スマートライフS/L」には要注意、余剰売電でスイッチングすると大損になる可能性も
中部電力:スマートライフプラン
中部電力さんではオール電化向けとしてスマートライフプランが設定されているようです。
プランの比較をしてみると
- 5.5kW → 1,460円
- 14.5kW → 2,864円
- 差 → 1,404円の増
このように毎月1,404円の差が出ることになりそうです。
関西電力:はぴeタイム
関西電力さんではオール電化向けプランとしてはぴeタイムが設定されているようですね。
プランの比較をしてみると
- 5.5kW → 2,160円
- 14.5kW → 4,104円
- 差 → 1,944円の増
というように毎月1,944円の差が出ることになりそうです。
ただしこれはスマートメーターを取り付けない場合であり、スマートメーターを取り付けた場合には実使用電力が基本料金の算定に使われるようです。
一条工務店の28坪・平屋の電気使用量
ということでこの記事の冒頭で紹介しました電気料金及び電気使用量に隠れたデータとしましては。
- 福島県郡山市
- 東北電力 よりそうサマーセーブ
- 太陽光パネル 14.35kW
- 余剰契約
- 3人家族
- 通年で全館冷房及び全館床暖房
という条件での年間の電気代と買電量でした。
実際に使った使用量を紹介しますと
- 7月 619kWh
- 8月 628kWh
- 9月 589kWh
- 10月 616kWh
- 11月 727kWh
- 12月 1042kWh
- 1月 1167kWh
- 2月 1023kWh
- 3月 846kWh
- 4月 643Kwh
- 5月 609kWh
- 6月 631kWh
となっておりますので同じような条件の方の参考になればと思います。
私の契約プランでは基本料金は1kW当たり324円増えることになります。
10kWまでは1,944円固定でそこから増えていく計算ですので太陽光を搭載予定の方は基本料金の差にご注意下さい。
まとめ
簡単ではありますが電気料金に大きな差が出そうなポイントを紹介してきました。
- 外気温によるエコキュートや冷暖房設備の使用量
- 電力プランの違い
- 太陽光採用の有無
- 全量・余剰の違い
- それに伴う基本料金の違い
「電気使用量」という観点から比較確認することは可能かもしれません。
しかしこれから一戸建てを建てたときの電気料金を知りたい方に「電気使用量」を想像するのは難しいかなと思います。
なので電気料金の目安を知りたいなという方は
- 同じ地域に住んでいて
- 同じ電力プランで
- 全量・余剰買取の違い
- パネル搭載量
などの条件の確認をして参考にされてほしいなと思います。
もちろん住んでいる方の人数や電気機器の使用量によって違いは出ますよ。
しかし太陽光の売電契約やパネル搭載量などのあまり語られないポイントで電気料金は大きく変わることを知ってほしいです。
こんにちわ
電気料金請求額だと、地域差などがあるので一概に比較できませんね。
あと、日中家に毎日居るのとか、共働きで家に居ないのかとか。
40坪弱の我が家だと7~8月は大体実際使用量800kWです
エアコン単体の使用量は300kW強と全体の1/3弱をエアコンが占めています。
我が家も余剰買取りなので電気代は安く見えますが
入居宅訪問に来るお客様に対しては、
太陽光のモニターでも消費金額の目安が分かるので
それを見せて、「安いけど実際にはこのくらい上乗せされます」と説明します。
家の規模、快適性から見ると安くは無いですが
決して高い金額では無いと毎回説明します。
ぼんぼん様
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コメントありがとうございます!
全館冷房してます!などと有名な方が公表するたびに「電気料金はどのぐらい掛かってますか?」などの質問が相次ぎ、またそれに対して高い安いと周りが言っているのを見ていてちょっと違うなと感じることがありました。
やっぱり電気料金は家の大きさや生活の仕方よっても変わります。電力会社や太陽光の有無によっても変わります。そういった基本的な点が全く無視されているのが怖いなと感じることもありました。
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ぼんぼんさんのようにHEMSでしっかりと電力消費を確認出来るとその点はしっかりと伝えることが出来そうですね!私は400Wでエアコンの消費電力を計算しましたがぼんぼんさんのお宅では月間で300kW強程度ということで概ね計算どおりなのかなと思いほっとしました。
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そしてこのような高高住宅の場合にはエアコンでの除湿は必須であり快適な生活のためにはある程度のお金も掛かる旨をしっかりと分かって欲しいなと私も思います。