一条工務店の床暖房には「通常運転」と「タイマー運転」という運転方法があります。
タイマー運転といっても設定方法は人によって異なるわけで
という声もお聞きします。
実際に通常運転のみで過ごしてらっしゃる方も多そうですし、電気料金を気にしなければある程度快適になるのは確かです。
今回はタイマー運転を使うことのメリットとして
- 電気料金を抑える
- 部屋の温度差を無くする
- 特に夜間の寝苦しさを抑える
という点を中心に紹介したいないと思います。
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一条工務店の床暖房のタイマー運転
一条工務店さんで採用されている長府製の床暖房には様々な運転モードがあります。
その中で一般的なのは
- 通常運転
- タイマー運転
という運転方法です。
通常運転が同じ温度で24時間暖め続けるのに対し、タイマー運転は設定により様々な床暖房の動きを指示することが出来ます。
初めて設定される方や使用済みだけど実はよく分かって無いんだよねという方へ、設定の基本をこちらの記事で説明しております。
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床暖房のタイマー運転と電気料金
タイマー運転のメリットを電気料金と考える方は多いですよね。
タイマー運転は簡単に言うと通常運転に比べて
- セーブ運転で指定の時間帯の設定温度を下げる
- そもそも運転しない時間帯を作る
というような運転を指定できます。
設定温度を下げると循環液を無駄に暖める必要が無いので、設定温度によってはほとんど電気料金が掛からなくなります。
電気料金が掛からなくなるというのは消費電力が減るという事ではありません。
設定温度が低いので床暖房が停止しやすく、床暖房が切れているのと同じような状況になりやすいという事です。
つまりタイマー運転とセーブ温度を設定することで意図的に床暖房が動かない時間帯を作ることができます。
一方でこのような間欠運転でON/OFFを指定して床暖房が運転しない時間帯を作る事もできます。
と思われるかもしれませんが、セーブ運転との違いは
間欠運転は循環液の温度が下がってきても切れたままである
という点です。
その点セーブ運転を使っていると、設定温度まで循環液が冷えた時に自動的に暖めてくれるという大きな違いがあります。
電気料金に関してはInstagramなどで設定に迷っている人のお話を見ていると
なんていうコメントなどを多く見かけるような気がします。
タイマー運転で通常運転とセーブ運転を使い分ける事により床暖房の運転を
- 意図的に動かない時間帯を作る
- しかし一定まで下がったら自動で動くようにする
- 最低限の室温は確保できるようにする
というような動かし方をすることで通常運転に比べて電気料金は抑えられる事でしょう。
しかしタイマー運転によるメリットは電気料金の削減だけでは無いと考えています。
床暖房のタイマー運転で室温を一定に保つ
一条工務店で採用されている全館床暖房はエアコンなど他の暖房器具に比べて
- 瞬発力がない
- 暖まるのに時間がかかる
などという言われ方をします。
ただし個人的にこれは過度に誇張された印象だと思っています。
家が冷え切った状態(室温20℃以下)から家全体を暖めようと思った時。
床暖房をONにしてもすぐに家全体が暖まらないことからこのような言われ方をするのだと思います。
関連 一条工務店:床暖房の開始時期を天気予報の最低気温から予測する方法
確かにエアコンなどに比べて即暖性はありません。
しかし既にある程度まで暖まった室温は1時間単位ぐらいで見るとゆるやかに効果は出てきます。
床暖房はタイマー設定で「通常運転」と「セーブ運転」により暖める温度差をつけることにより、確実に室温に変化を出すことが出来るんです。
それでは実際にどようなパターンで設定をすると良いのでしょうか?
窓が大きく日当りの良いエリアはタイマー運転
窓が大きく陽当りの良いエリアは、日差しをいっぱいに取り入れると温室のように室温が上がってきます。
秋や春など天気が良い日は自然と室温も上がってくることでしょう。
一方で日差しが無くなる夜間は外気温も下がりますし普通に室温が下がってきます。
よってタイマー運転によって
- 昼は室温の上昇を抑えて
- 夜は室温が下がらないように暖める
という工夫をすることで室温を一定に保つことが出来ます。
悪天候で日差しが無い時は通常運転
一方で天候が悪く日差しがない時期が続く場合はどうなるでしょうか?
普段は日差しをいっぱいに取り入れて暖まっていた室内が全く暖まらなくなります。
外気温は夜に比べて上がると思いますが、特にも真冬は日差しがないとそんな事は関係なくなります。
なぜなら23℃前後はあると思われる室温に対して真冬の外気温は10℃以下がほとんどでしょう。
いくら夜に比べて昼が暖かいとはいえ日差しがないと室温は下がる一方です。
そんな時は
- 通常運転で1日中暖めてあげる
- タイマー運転でも昼間の設定温度を上げてあげる
などの対策を取ることで昼間の室温低下も防いであげる必要があります。
真冬で室温が下がる場合には通常運転
お住まいの地域によると思いますが、我が家の福島県ですと真冬になると日差しうんぬんではなくなってきます。
いくら日差しの力があろうとも、外気温が0℃近くなると室温はどんどん下がってきてしまいます。
そんな時はタイマー運転をあきらめて通常運転にしてあげましょう。
恐らく寒冷地に限ってはタイマー運転は秋や春に使うものであり、真冬は通常運転の方が良いでしょう。
お住まいの地域の外気温や間取りにより室温が過度に下がらないように床暖房の設定変更をしてあげましょう。
陽当りがないエリアは通常運転
家の中でも陽の当たる時間が少ない東側や北側や家の中心エリアというのは1日を通して室温が上がりにくいエリアです。
本当に日差しの力というのは大きいです。
日差しのあるエリアと比べて格段に室温が下がることでしょう。
秋や春など外気温が暖かい時期は良いのです。
しかし真冬になり外気温が下がってくると、日差しがなく一気に室温が下がることでしょう。
その場合は日差しがあって暖かいエリアと温度差が出来ないように、設定温度を上げる必要があります。
この事からも床暖房のエリア設定で迷った場合には「日当たり」を参考にすることをおすすめします。
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床や畳に布団を敷いて寝る方
その他に問題なのは床や畳に布団を敷いて寝る方になります。
赤ちゃんやお子さんをお昼寝させる時なども注意が必要ですね。
真冬になると、どんなに暖かい地域の方でも床暖房の設定温度は26℃程度にはなるものと思います。
我が家の例ですが畳に直接お布団を敷いて寝る際に、床暖房の設定温度は24℃が限度です。
その場合はタイマー運転で寝る前の2~3時間前には設定温度を下げてあげると良いでしょう。
こちらについては
- すのこなどを敷く
- 断熱マットなどを敷く
という対応を併用することも出来ます。
しかし基本はタイマー運転を使うことが一番だと思います。
その際には日差しの力を借りてもよいですし、タイマー運転で設定温度を上げてあげることも必要です。
ここでも同じく日差しのあるエリアとの温度差を無くする事がポイントになります。
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なぜ床暖房でタイマー運転を使うのか?
床暖房を使っての快適さというのは部屋やエリアの「温度差」をいかに減らすかがポイントになります。
温度差が出ると冷たいエリアから冷たい空気の流れを感じて足元に寒さを感じる事でしょう。
これは室温が高い低いという事とは全く別の事なのです。
いくら床暖房の設定温度を上げて室温が上がっても、温度差があると寒さは感じてしまいます。
逆にいうと室温が少しぐらい低くても温度差がないと寒さを感じにくいのです。
その為に必要なことは
- 日当たり
- 生活時間
- 間取り
などで1日の中で変化する室温を、床暖房のタイマー運転設定で調節する必要があるのです。
- 室温が上がる部屋や時間帯は設定を下げる
(セーブ運転にする) - 室温が下がる部屋や時間帯は設定を上げる
(通常運転にする)
凄く簡単な事にみえますが、タイマー運転をしっかりと管理できるだけで床暖房を使った生活は大きく変わると思いますよ。
その為の設定方法を紹介した簡単マニュアル、よろしければご覧くださいね。